借地権付き建物の売却方法とは?流れ・相場・地主との交渉を解説
5件のサービスを紹介(2026年7月更新)
「借地権付きの建物を相続したが、売り方がわからない」「地主に売却を切り出すタイミングが難しい」——借地権付き不動産の売却では、こうした悩みを抱える方が少なくありません。借地権とは、他人の土地を借りて建物を所有する権利のことで、土地そのものの所有権とは別のものです。そのため売却にあたっては、土地を所有する地主との関係や承諾の要否、借地権割合という独自の考え方など、通常の不動産売却にはない論点が絡んできます。何も知らずに進めると、地主とのトラブルや、想定より低い価格での売却につながることもあります。この記事では、借地権付き建物を売却する方法の種類、地主の承諾が必要になる理由、売却相場の考え方、進める際の注意点を、税務・法務の一般論を交えて整理します。まずは全体像をつかみ、ご自身のケースに合った進め方を検討する材料にしてください。
目次
借地権とは何か(旧法借地権・普通借地権・定期借地権)
借地権とは、地代を支払うことで他人の土地を借り、その土地の上に自分の建物を所有できる権利です。土地の所有権とは別の権利であるため、建物は自分のものであっても、土地は地主のものという状態になります。借地権には大きく分けて、1992年の借地借家法施行前に契約された「旧法借地権」、施行後の「普通借地権」、契約期間の満了で更新されずに土地を返す「定期借地権」があります。旧法借地権は借主の権利が比較的強く保護されている一方、定期借地権は期間満了後の更新がないなど、種類によって性質が大きく異なります。売却を検討する際は、まず自分の借地契約がどの種類に該当するか、契約書や地主との取り決めを確認することが出発点になります。
- 借地権は土地の所有権とは別の、建物を所有するための権利
- 旧法借地権・普通借地権・定期借地権で性質が異なる
- まず自分の契約がどの種類か確認することが出発点
借地権付き建物を売却する3つの方法
借地権付き建物の売却方法は、大きく3つに分けられます。1つ目は「地主に買い取ってもらう」方法で、地主にとっては土地の完全な所有権を回復できるメリットがあるため、交渉がまとまりやすいケースがあります。2つ目は「地主の承諾を得たうえで第三者に売却する」方法で、借地権そのものを新しい借主に引き継ぐ形になります。3つ目は「土地の一部を地主に譲渡する代わりに、残りの土地の所有権を得る等価交換」で、権利関係を整理したうえで通常の所有権付き物件として売却しやすくする手法です。どの方法が適しているかは、地主との関係性や物件の状況によって異なるため、借地権無料相談ドットコムのように地主との代理交渉まで対応する専門サービスや、共有持分や借地権といった権利関係が複雑な物件の相談に対応するサービスを利用し、専門家を交えて検討する方法もあります。
- 地主への売却・第三者への譲渡・等価交換の3パターン
- 地主にとっても土地の権利が整理されるメリットがある
- 地主との代理交渉に対応する専門サービスも選択肢
売却には地主の承諾が必要(承諾料の相場観)
借地権を第三者に譲渡する場合、原則として地主の承諾が必要です。無断で譲渡すると契約解除の対象になるリスクがあるため、必ず事前に地主へ相談する必要があります。承諾を得る際には「名義書換料」や「譲渡承諾料」と呼ばれる費用を地主に支払うのが一般的です。相場は借地権価格のおおむね10%程度とされることが多いですが、地域や契約内容、地主との関係性によって幅があります。もし地主が承諾しない場合には、借地借家法に基づき、裁判所に承諾に代わる許可を求める「借地非訟」という手続きを利用できる場合があります。ただし手続きには時間と費用がかかるため、まずは地主との話し合いによる解決を目指すのが現実的です。
- 第三者への譲渡には原則として地主の承諾が必要
- 承諾料(名義書換料)の相場は借地権価格の10%程度とされることが多い
- 承諾が得られない場合は借地非訟という法的手続きもある
借地権の売却相場の考え方(借地権割合)
借地権の価格を考えるうえで基準となるのが「借地権割合」です。これは、その土地の更地価格のうち借地権が占める割合を示すもので、地域ごとに国税庁の路線価図で30%〜90%の範囲で定められています。都心の商業地など地価の高いエリアほど借地権割合が高く設定される傾向があります。実際の売却価格は、更地価格に借地権割合を掛け合わせた金額を出発点にしつつ、建物の状態や残存期間、地主との関係性なども加味して決まります。ただし借地権割合はあくまで税務上の目安であり、実際の取引価格を保証するものではありません。正確な相場を把握するには、借地権売却の実績がある不動産会社に個別に査定を依頼することが望ましいでしょう。
- 借地権割合は国税庁の路線価図で30〜90%の範囲で地域ごとに定められる
- 更地価格×借地権割合が価格を考える出発点
- 正確な相場は借地権売却の実績がある会社への査定依頼が確実
借地権売却に対応するサービスで会社を比較する
借地権付き建物は、通常の一括査定サイトでは対応を断られたり、査定額が伏せられたりするケースがあります。借地権専門の借地権無料相談ドットコムのように、地主との代理交渉から売買契約までを専門スタッフがワンストップで担当するサービスであれば、当事者同士の直接交渉を避けたい場合でも相談しやすくなります。空き家としての借地権付き物件であれば、訳あり物件買取センターのように再建築不可や共有持分にも対応する買取専門サービスも選択肢です。加えて、共有持分や底地、再建築不可といった権利関係が複雑な物件の相談に対応し、初回の弁護士相談を無料で利用できるイエカツのようなサービスを使えば、法律面の不安を抱えたまま進めずに済みます。また、NTTデータグループが運営し2001年から一括査定を提供するHOME4Uのように、大手企業の運営で安心感のあるサービスに相談する方法もあります。売却だけでなく、家づくりや相談窓口を幅広く提供するタウンライフのようなサービスを通じて、借地権付き物件の扱いに詳しい会社を探す方法も選択肢になります。複数のサービスを比較し、借地権の実績や対応姿勢を確認したうえで相談先を選びましょう。
- 通常の一括査定では対応を断られる場合がある
- 借地権専門で地主との代理交渉まで対応するサービスもある
- 権利関係が複雑な物件に対応し弁護士相談も使えるサービスが安心
- 大手企業運営のサービスとも比較し実績を確認する
売却前に確認しておきたいポイント
借地権付き建物の売却を進める前に、いくつか確認しておきたい点があります。まず、借地契約書を確認し、残存期間や更新の条件、譲渡に関する取り決めを把握しましょう。次に、地代の滞納がないかを確認してください。滞納があると契約解除の理由になり、売却交渉に悪影響を及ぼす可能性があります。また、建物の増改築を行っている場合、地主の承諾を得ているかどうかも重要な確認事項です。相続によって借地権を取得した場合は、相続登記や名義変更の手続きが必要になることもあります。これらの点は法律や税務の専門知識が関わるため、司法書士や税理士、弁護士といった専門家に早めに相談することをおすすめします。
- 借地契約書で残存期間・更新条件・譲渡の取り決めを確認
- 地代の滞納や無断増改築の有無も要確認
- 相続で取得した場合は登記・名義変更の手続きも必要
この記事で紹介したサービス
借地権無料相談ドットコム
完全無料借地権専門の不動産会社・株式会社ハウスクル(東京都台東区)が運営する借地権付き建物の買取・売却サービス。無料相談から現地調査、査定、地主との代理交渉、売買契約までワンストップで対応し、弁護士・司法書士・税理士とも連携する。不動産取扱累計8,000件、年間256件の実績を持つ。
訳あり物件買取センター
完全無料LIXIL不動産ショップ加盟店の株式会社ブリリアント(東京都中央区)が運営する空き家買取専門サービス。借地権付き・再建築不可・共有持分など他社で断られやすい訳あり物件も現状のまま買取対象とし、出張費・仲介手数料を含め費用は一切かからない。業界歴13年、2024年は250件超の買取実績を持つ。
タウンライフ不動産売買
完全無料Webメディア・広告事業を手がけるタウンライフ社(旧ダーウィンシステム)が運営する不動産一括査定サイト。全国160社以上が登録し、メールでの売却相談にも対応する。住み替え検討層向けの提案を特徴とする。